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≪人妻ユイの不倫文化論≫なぜか不倫が許される家庭

  • 2014年12月31日  仮屋園 ユイ   



    数ある不倫体験のなかでも、ちょっと変わった意味で印象的だったお相手がいます。見た目はごく普通のサラリーマン。でも、親しくなって話をしていくにつれ不思議なことがわかったんです。それは、彼の家庭が“不倫OK”だということ。家庭内ではもちろん世間的にも許されるはずのない不倫が、なぜ彼の家庭では許されていたのでしょうか。

     

    【仮面夫婦、という自覚は無い】

    その彼は、大手広告代理店に勤めるサラリーマンでした。とある仕事の打ち合わせで出会い、その後もなにかと依頼をくださったので彼の会社に出入りすることが多くなっていき、少しずつ距離を縮めていったんです。お給料も大分頂いておられたそうで、有難いことにご飯をするにしろ、お茶を飲むにしろ、わたしは一切お財布を開けることなく甘えさせてもらいました。聞くと、彼にはお子さんが3人いて、奥様は看護師としてバリバリ働いているとのことでした。そりゃあ2馬力で夫婦そろって立派なお仕事をされているんですから、生活にゆとりがあるよなぁ…なんてその当時は羨ましく思ったものです。

    出会ったのが5月、2人で会うようになったのが確か9月の終わりごろだったと思います。そしてその年も終わりに近付いてきた頃に「クリスマスイブ、会えない?美味しいお店、紹介したいんだ。」とお誘いを受けたんです。いくらなんでも、妻子持ちの方からクリスマスイブにお誘いだなんて考えられなかったわたしは、不倫関係にあるにも関わらず「ご家族を大切になさってください。」なんて今更なことを言いました。すると、「家族のことは、大切にしているよ。うちは大丈夫だから、誘ってるんだよ。」…年に1度とも言えるスペシャルな日に不倫相手と会っても大丈夫って、一体どういうことなのでしょうか。さすがのわたしも予想だにしなかった展開に驚いてしまいました。聞けば、彼の奥様は不倫に対して肯定的だそうで「結婚しても、女は女。あなたのことも、子供達のことも大事だけど、女を捨てる気はありません。」とはっきり言われたそうです。だから「あなたも“自分が男だってことを忘れずに生活して良い”よ」と。そういうわけで、彼はオープンに不倫を楽しんでいたのです。そんな不倫にただひとつ条件があったそうで、最後は必ず“家族のもとに、帰ること”…これさえ守ればなにをしても、どこへ行ってもかまわないとのことでした。

    なんだかそれって仮面夫婦のような気がしましたが、そうではないと否定されてしまったのを覚えています。不倫をすることでお互いが、自分の身なりや仕草に気を遣って上手に年齢を重ねるために必要不可欠なのが恋愛なだけで、家では家族みんなとっても仲が良いし、そんな奥様のことを心から愛しているというのです。

     

    【不倫でパートナーに優しくなれる】

    確かにわたしも彼の奥様と同じで、結婚しても死ぬまでずっと女で居たいですし、自分の中の女を枯れさせる気は毛頭ありません。でも、それをおおっぴらにする勇気は正直言って無いんです。だって、不倫が大好物だなんてバレてしまったら少なからずお友達を失ってしまいますから。そしてわたしは不倫の“許されない恋”という“秘密の関係を共有”する部分が楽しくて大好きなので、彼のように明るく優しく面白くって経済的に余裕のある男性がお相手とはいえ、完全に割り切られていると思うとなんだか燃えなくなってしまいました。つまらなくなってしまったんです。

    いくらOKといわれているとはいえ、少なからず不倫に罪悪感を感じるそうで、そうすると結果パートナーに優しくなれると彼はいうのです。わたしも、どなたかと関係を持った日なんかは主人の顔をいまだにまともに見れなかったりします。その日は頑張ってお料理に手をかけますし、先に寝るなんて冷たいことはしません。不倫することでパートナーに優しくできるという部分は正直あると思うので、そこは彼に共感することができました。

     

    【世間にバレない、が大前提】

    彼のお子さんが、前に同級生にこう言われたそうです。「お前の母さん、この前お前の父さん以外の男と買い物してたよ。」と。彼のお子さんはそれを聞いてどう思ったことでしょうか。わたしは、不倫に不倫を重ねる強かな人妻ですが、さすがに子供にバレたらキツいな…と思います。自分がお腹を痛めて産んだ子供に軽蔑はされたくないというのが本音です。でも、自分の好きに生きたいがために世間にバレないことを大前提として不倫しています。彼のお子さんの場合、そう言われても平気だったそうです。なぜなら「うちの父さんと母さん、めっちゃ仲いいからそんな話気にならない」んだとか。

    家庭には、それぞれの事情がありルールがあります。我が家では、お互いの携帯を見ませんし、お互いのパソコンも見ません。誰と連絡をとろうが、何を見ようが本人の自由だとお互いに思っているからです。結婚しても、それくらいの自由はあってもいいと思っているからそう過ごしています。でも、それがまかり通らない家庭もきっとあるはず。彼の家庭が必ずしも特殊なわけではないのでしょう。結局彼とはそのクリスマスイブの件以来、一度もお会いせずに終わってしまいましたが、彼には一風変わった愛のカタチもあるということを教わりました。