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≪人妻ユイの不倫文化論≫現役不倫妻から見た“不倫ドラマ”の光と影

  • 2014年10月08日  仮屋園 ユイ   



    今年前半のクールは、不倫ドラマ対決!と言われたほど“不倫”がテレビの連続ドラマによって大きく話題を集めました。実際に数々の不倫を経験しているわたしだから感じる、不倫ドラマの光と影、実生活のリアルと作り物のドラマの違いについてお話ししたいと思います。

     

    【恋愛の最中の盛り上がり方は、リアルでした】

    わたしは、不倫だって立派な“恋愛”のひとつのカタチだと思っています。不倫ドラマでは、一方は独身という場合の不倫を描かれていたケースがありましたし、対照的にダブル不倫といった展開のものもありました。不倫ドラマではないものの「内容的にパートナーが不倫をした末に離婚をする」といったものもあり、本当に色々な不倫が描かれていたなぁと感じます。

    どのドラマにも共通して言えるのが、不倫という名の許されない恋に落ちた2人がとても楽しそうに描かれていた点についてです。

    ・独身時代の恋愛では恥ずかしくなるようなセリフも言えてしまう
    ・とにかく周りが見えなくなる
    ・とりつくろうのが下手になる

    不倫という恋に落ちた2人が、とにかくお互いに夢中で楽しそうに描かれていました。まさに、その通りだと思うのです。恋に落ちた2人なら、楽しいに決まっているのですが、不倫に至っては不倫をされた側のパートナーにとってみれば地獄です。ですが、不倫している当人達にとってみれば“許されざる恋”に落ちた悲劇の主人公を演じているわけで、悲しみに暮れるパートナーのことなど微塵も考えず、楽しくて舞い上がってしまうのが現実だと思うんです。

    それは決してドラマだけに限定されたことではないと感じます。わたし自身、不倫している最中は独身の頃よりもはしゃいでいたように思います。独身時代に恋というものの楽しさを何度か味わっても、その“恋をする権利”を結婚することで失ってしまいました。でも、その一度失ったはずの“恋をする権利”を不倫という形でまた手にするということで、本当に楽しく、夢中になってしまい、病みつきになって仕方がないのです。こんなこと、ドラマだから出来るんだよー!なんて思わないで欲しいです。不倫妻は皆、現実社会でも大ハシャギなんです。

     

    【周囲への対応についてはちょっと…】

    ドラマでは、気の知れた友人になら不倫という秘密の恋をこっそり教えて、それについて話して盛り上がって…といったことが描かれていましたが、これは実生活ではわたしは経験がありません。わたしは基本的に、社会一般から見ればごくごく普通の真面目な主婦です。とても家庭的ですし、愛想も良くご近所様とも上手くやっていっているのではないかと感じています。

    どんなにお互いが真剣なお付き合いをしているつもりでも、日本では不倫は社会的に許される行為ではありません。ですからわたしは日々の生活の中で、第3者に怪しいと察されてしまうような“不倫の欠片”を絶対に見せないよう細心の注意をはらっています。友人にペラペラ喋るなんて、もってのほかです。

    「お互いに不倫しているから良いじゃん」
    「なんでも話そうね」

    なんて友人がいたら最高だと思いますし絶対に楽しいでしょうが、そんな人はリアルで簡単に見つからないでしょう。自分自身や、自分の家庭の社会的信頼を落としたくはありませんから、本当に心を許せる友人にだけ、どうしても我慢できなくなった思いを話す…というのが現実だと思います。

     

    【別れ際の感情変遷が、お見事!】

    どの不倫ドラマでも必ず迎えるのが、不倫関係の解消です。普通の恋愛と違って、不倫の恋が実ることはほとんどありません。お互いに好きでも、誓いの指輪もない、なんの拘束力もない、目指すべきゴールさえ無いのが不倫です。

    そんな不倫が終わるとき、わたしの経験上女性のほうが思いを引きずることが多いと思います。男性というのは、非常にサッパリしていて、「君の幸せを願っている」なんて言葉を本当に言えてしまうんですよね。わたしも実際に言われたことがあります。済ませることだけ済ませて、なんだか面倒になりそうになったと感じたらそんなきれいごとを言って関係を切ってしまう男性が存在するのは悲しいですけれど事実です。

    その逆パターンで、女性側のほうから割り切る関係もあるのでしょうが、基本的に女性は“心で不倫をする”のが多いと感じます。なにか今の生活に不満があったり、今のパートナーに不満があったりするときに「もっと良い男性いないかな…」と思うものです。今のパートナーよりも自分のことをわかってくれて、共感してくれて、興味を持ってくれる男性がいたらいいな…そんな風にわたしは思います。そして、そういった男性と仲を深めていくのです。

    男性のように“もっと綺麗な女性と話がしたい”、とか“若い女性と体のお付き合いをしたい”とか、そういった外見や体目当てで不倫をする女性はほんのわずかです。大抵の女性は心が乾いているので不倫をします。わたしもいつも心がカラカラで、少しの間でも良いので心を潤し満たしてくれる男性を求めてしまいます。

    ですから、その潤いを失ったショックは本当に大きいです。食事をする気にもなれないですし、とにかくその男性を失った悲しさと寂しさで胸が締め付けられます。ですが、男性というのはとても前向きで、パートナーに目を向け直したり、仕事や趣味を充実させることで楽しくなって不倫のことなど忘れてしまう人もいるほど。わたしの大好きだった人が、わたしと別れてからバイクで楽しそうに奥様とツーリングをしているのを見かけたときは、本当にショックでした。

    不倫をすることで前向きになれる、ある意味ドライな部分を持つ男性と、不倫とはいえ心の支えを失った悲しみに暮れる女性。そんな別れ際の感情の移り変わりの描かれ方は、お見事だと思いました。