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★電脳歌人ミコトの恋の覚書 その5★灼きつくす口づけさへも…勝気な恋@

  • 2014年02月06日  菱月 美琴  



    「草食系」と言われて久しい若い男性たち。それに比べて同じ年頃の女性たちは、恋に仕事に貪欲、日々パワフルに生きています。

    勝気な女の子ってちょっと怖い・・そんな風に考えて、避けていませんか?

    半面、彼女たちは、面倒見のよい姉御肌だったり、包容力のある母性愛溢れる女性だったり。晴れてカップルになったら、情熱的で居心地のよい恋が出来るかも。そんな彼女たちの生態に迫りたいと思います。

     

    「灼きつくす口づけさへも目をあけてうけたる我をかなしみ給へ」
    (引用:中城ふみ子著『乳房喪失』より)

     

    @この短歌、こう読みます。

    「身も心も激しくやきつくすような口づけの時でさえ、私は目を開けたまま受けている。“今”に没頭する事無く、この恋の顛末を克明に刻みたいから。どうにもならないそんな私の業を、どうかかなしんで下さい。」

     

    「かなしい」は「悲しい」「哀しい」という漢字の他に、「愛しい」という漢字もあてる事が出来、古くは「切ないほど愛おしい」という意味もあったそうです。

    ひらがなで「かなしみ」と書けば、全ての意味を込める事が出来ますね。「給へ」は丁寧にお願いしているようでもありますが、軽く命令形だったりします。気の強さが何となく感じられる、短歌です。

    実際、口づけの時、相手が目を開けたままというのは、一瞬たじろぎますよね。そのままの私を受け止めて欲しいという、切実な想いは鬼気迫るものがあります。一度受け入れたなら、逃れられない魔性を感じますね。

     

    A中城ふみ子の略歴

    大正11年、帯広の裕福な商家の長女として生まれました。華やかで気性が激しい一方、文学を好む少女だったそうです。上京して東京の家政学院在学中に短歌の手ほどきをうけます。その後、北海道に戻り、20歳で地元の国鉄技師と結婚。二男一女を産み育てますが、28歳の時に離婚。短歌の世界にはまってゆきます。数々の男性と恋仲に。魔性の女の情念を歌に込めます。30歳、乳がんを発症、左切除ののち、右に転移し両乳房切除。闘病の甲斐なく、31歳で永眠。『短歌研究』の新人50首詠で特選になったのは、亡くなる4か月前の事でした。

     

    A取材先で出会うライバル。

    Aさんは今年4年目の地方紙の記者。文化部所属で、学校や地区の行事などを中心に取材する日々。ここ数カ月程、他紙の記者B子さんと取材先でかち合い、「何か苦手だ…」という意識を持っていました。

    写真を撮ろうとカメラを構えれば、前に出てくる。インタビューをしようとすれば、また、前に出てくる…。

    あまりにもそういう事が続くので、ある日、「ちょっと、俺の方が先に取材、申し込んでるんだけど」。と、言ってみました。すると、さっと振り返って「そうですか、失礼しました!」と物凄い形相で睨みつける…。

    こういう女はモテないんだろうな…。Aさんは走り去っていくB子さんを目で追いました。

     

    何週間か経ち。

    「これ、どうぞ。」取材先で会ったB子さんは、Aさんに可愛らしい包みを手渡します。

    そう言えば、今日はバレンタインデーでした。

    「いつも、取材先で会いますよね。私、仕事になると夢中になっちゃうんで、色々迷惑かけていたらごめんなさい。これ、今後とも宜しくっていう、気持ちばかりですが。」

    「え、ありがとう。」Aさんは茫然。B子さんは少し恥ずかしそうに笑っていました。

     

    その日から、Aさんは何となくB子さんが気になり様子を窺うように。B子さんが書いた記事にも目を通すようになりました。「きちんと取材して一生懸命書いているんだな・・」。掲載写真の一枚にも拘って撮っている様子が解りました。男に負けずバリバリ仕事をしているけど、心配りできる別の一面もある。「まあ、恋人としても、アリかもな」。ただの憎らしいライバルから、少しだけプラスに気持ちが前進したのでした。

     

    B多面的に見てみよう。

    中城ふみ子は魔性の女とも呼ばれ激しい恋に生きた人ですが、同時に三人の子供を慈しむ母の一面も持っていました。

    学校や職場で苦手意識のある強い女性は、本当に強いだけなのでしょうか。よくよく考えてみると、皆が嫌がる行事の長や、飲み会の幹事を引き受けていたり、後輩の面倒をよくみたりしていませんか? ふわふわにこにこ、誰にでも平等に愛を振りまく女性の人気の陰で、実は大本命になり得る“たった一人のひと”なのかもしれません。

     

    C尊重し合う。

    勝気な女性は「女性なんだから」という言葉が嫌いです。それに続く「男の方が勝っている」という態度が嫌なのです。

    でも、これは、逆手にとれる言葉でもあります。

    重い物を持っていたら、「持ちますよ」、高い所の物を取ろうとしていたら、「取りますよ」と、さっと、さり気なく助けてあげましょう。

    これは、「女性なんだから、無理な事は引き受けるよ」。という、よい意味での言葉の解釈になり、多くの女性はそんな男性の度量の広さに感動します。

    普段、勝気な女性たちは、異性の優しさに慣れていなかったりするので、みるみる恋する乙女の瞳になってゆく事請け合いです。どうでしょう。試してみてはいかがですか?

     

    「負けないと風切るひとの空に星」