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★電脳歌人ミコトの恋の覚書 その12★結婚適齢期っていつ? 小野小町

  • 2014年03月27日  菱月 美琴  



    遊び盛りの二十代、働き盛りの三十代と来て、「結婚」を具体的に意識し始めたのは、いつ頃だったでしょうか。幸せになる為に、どのタイミングが自分にとってベストなのでしょうか?

    伝説の絶世の美女、小野小町の歌から、「結婚適齢期」について考えてみたいと思います。

     

    「花のいろはうつりにけりないたづらに我身よにふるながめせしまに」
    (引用:『小倉百人一首・9番』より)

     

    @この短歌、こう読みます。

    「桜の花の美しいピンク色が段々に色褪せていく。長く降る雨の間に。ただぼんやりと物思いに沈んで生きて来た、私の容色が衰えていくように…」

     

    いにしえの花と言えば桜。ひらがなを巧みに使った秀歌です。「世に降る長雨」と、「世に経る眺め」の意味を持たせており、桜の花が長雨によって色あせた事を、自分の容色の美しさの衰えとかけているあたり、上手いなぁ〜と思います。小野小町は中国文学にも詳しく、教養のある才媛であったとも伝わっています。

     

    A小野小町のこと。

    平安時代前期の女流歌人です。 (六歌仙、三十六歌仙の一人)。出生については諸説あります。(秋田県、京都府、福島県、熊本県等々)。墓所も日本全国に点在、それぞれに伝説が残っています。その為、架空の人物説もありますが、在原業平や文屋康秀等と和歌の贈答がある為、実在はしていたようです。

    残された和歌により、容貌が美しかったと推察出来ますが、肖像画等残っておらず、実際は不明です。美女で身持ちが固かったとされていて、「深草少将の百夜通い」を題材にした能等の作品が残っています。(「百夜通いつめたら受け入れる」と言った、小野小町の元へ深草少将が通い、雪の降る99日目最後の日に凍死してしまったという何とも悲しいお話)。

     

    また、晩年はホームレスとなり諸国を行脚したとか、死んで野ざらしになり動物の餌になった等の伝説もあります。(小野小町の歌と伝わる「我死なば 焼くな埋むな 野にさらせ 痩せたる犬の 腹を肥やせよ」。訳→「私が死んだら焼かないで埋めないで野ざらしにして。飢えて痩せ細った犬が私を食べお腹を満たし、その命をつないでほしいから」。…壮絶ですが生き様が潔くて格好良いですね)。

     

    B年齢では、はかれない「適齢期」。

    メーカーに勤めるAさん(27歳)とB子さん(24歳)は職場公認の仲。付き合って4年、周りはそろそろ結婚を…と色めき立っていました。Aさんも男のけじめとして周囲に言われるまま、プロポーズを考えていました。

    同僚や上司は二人の為にと、式場のパンフレットや、結婚情報誌等を持ち込み、AさんやB子さんのデスクに置く日々…。結婚というゴールに向かって一直線にひかれたレール。Aさんは有難がって見ていましたが、B子さんは段々ふさぎ込むように。

     

    「あのね、私、今、結婚できない」。ある日のデートでB子さんはAさんに打ち明けました。インテリアの分野へ転職したい事、資格所得の為に勉強を始めた事を伝えました。

    Aさんは「今から? じゃあ、いつ結婚できるんだよ!」。

    考え方の違いから二人は何となく気まずくなり、B子さんが会社を辞めて、そのままお別れする事に。

     

    数年後、B子さんはインテリアコーディネーターとして住宅メーカーにいました。バリバリと働くアラサーで、結婚は何となく諦めかけていました。独りの時、思い出すのはAさんの事。経済力もあり、人柄も良く、結婚したらきっと幸せだったんだろうな…。

    でも、Bさんは全く後悔はしていませんでした。今がとても充実していたからです。

     

    その何年か後、友人の後輩Cさんと運命の出会いがあり、とんとん拍子に結婚が決まりました。

    B子さんはその時34歳。好きな仕事も手に入れたB子さんにとって、それが本当の意味での「結婚適齢期」だったのです。

     

    C内面の充実と美しさの関係。

    若さや美貌が結婚のひとつの条件だった平安の時代とは異なり、現代は日々の美容努力やメイクテクニックで、ある程度キレイと言われる期間は長くなっています。また、結婚に対する意識も随分変わって来ています。

    年若いお母さんが可愛らしくて素敵なのと同じくらい、ある程度年齢を重ねて落ち着いたお母さんも輝いています。いずれも内面の充実が、外側の美しさにつながっているのですね。

     

    D自分の適齢期を見つけよう。

    「親にそろそろ結婚しろって言われるから」とか「25過ぎたら結婚しなきゃ世間体が…」等々、人生の大事な決断を、人の意見に左右されているだけでいいのでしょうか。

    幸せだと感じられる結婚をするのは自分自身ですよね。

     

    平安時代、結婚こそ女の幸せという常識にとらわれず、自分らしい生き方を選んだ小野小町のように、自分自身が一番幸せになれる「私なりの結婚適齢期」が見つかるといいですね。

     

    「春の雨さらに輝くひとになる」