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★電脳歌人ミコトの恋の覚書 その15★魅せる自己演出力…待賢門院堀河

  • 2014年04月17日  菱月 美琴  



    セルフプロデュース…時々耳にする言葉です。この「自己演出力」、ビジネスのみならず、恋の駆け引きにおいても重要。モテる人達は皆、自分のみせ方が上手です。

    平安時代後期の歌人、待賢門院堀河(たいけんもんいんのほりかわ)の歌は、とっておきのお手本。はっと目をひくような、プラスアルファの自分を演出してみませんか?

     

    「長からむ心もしらずくろかみのみだれてけさは物をこそ思へ」
    (引用:『小倉百人一首・80番』より)

     

    @この短歌、こう読みます。

    「(昨夜の逢瀬で)私への愛情は末永く変わらないとおっしゃったけれども、あなたか去った今朝、それはどこまで本心だったのだろうと不安な気持ちで一杯になり、寝乱れたこの黒髪のように、あれこれ思い悩んでおります。」

    この歌は崇徳院の命により編まれた『久安百首』の中の一首で、いくつかのテーマがあり、「後朝(きぬぎぬ)の歌」の趣向で詠まれました。

    想像や記憶から生まれた歌かもしれないのに、生々しい実感があるのは、「黒髪の乱れ」という言葉によるもの。官能的な一夜を想像させ、また、作者本人の、長く美しい黒髪も連想させる技巧的にも優れた歌です。

    「黒髪」の妖艶な美しさについては、多くの歌人が類歌を詠んでいますが、特に素晴らしいと思います。明治に入って与謝野晶子もこの歌をなぞり、沢山の秀歌を生み出しました。

     

    A待賢門院堀河のこと。

    平安後期の女流歌人。(中古六歌仙の一人)。神祇官の長官・源顕仲(みなもとのあきなか)の娘。

    崇徳院の生母、待賢門院璋子(しょうし)に仕え「堀河」と呼ばれ、主人の出家にともない尼となりました。結婚するも早くに夫と死別、手元に残された幼子は父の元で育てられます。同じく百人一首に歌をとられている西行とは古くから親しかったようです。(主人の待賢門院璋子と西行の禁断の恋、堀河との微妙な三角関係などの説もありますが、真偽の程は謎です。)

     

    Bわざわい転じて…モテ期到来

    新入社員のA子さんはひどい花粉症でした。スギから始まりアカシヤ、ヒノキと梅雨明け位までマスクが手放せません。上司もその事は知っており、職場でのマスク着用も配属時より当たり前になっていました。

    A子さんは近眼で、元々メガネを愛用していましたが、社会人になるという事でコンタクトに変えました。「メガネにマスクじゃ、ちょっと…ね〜」。A子さんなりの身だしなみの工夫でした。

    顔半分が常に覆われている為か、周りの男性達は話す時、A子さんの目をまじまじと見ていました。一重で切れ長、黒目がちで潤んだ、とてもきれいな瞳でした。

    「A子さんって、マスクで顔よくわからないけど、目とかすごく可愛いよね」。男性達の間で、ちょっとした話題に。

    梅雨明け、A子さんはマスクを取って会社へ。

    社内の男性達は「やっぱり! A子さんって可愛いね〜!」と評判になりました。

    鼻も口も顔のラインも普通で、これといった特徴は無かったのですが、瞳という長所は心得ており、他を隠すことで、知らず知らずにチャームポイントを強調する、自己演出となっていたのでした。

    「花粉症の時はつらくて大変だったけど、無理して素顔で行かなくて良かったな…鼻も鼻の下も、真っ赤でトナカイみたいだったもの」。A子さんは密かにホッとしていました。

     

    C私のチャームポイントはどこに?

    周りを見回してみて、セルフプロデュースが上手いなあ〜と感心する人、いませんか? 容姿はごくごく普通、だけど、去り際の笑顔の残し方とか、可愛らしい仕草、会話の間の取り方など、「印象に残す」方法を、意図的(或いは無意識に)出来る人達です。

    ちゃんと、自分のチャームポイントを心得ており、効果的なみせ方を知っている人はやはり人気。

    そんな「モテ上手」になるには、まず、自分の長所を知る所からです。

    「私にチャームポイントなんてない…」という事は有りません。きょうだいや信頼できる友人に問いかけてみましょう。お互いのよい所を褒め合う等、ゲーム感覚でしてみると、その時気分がよくなるばかりでなく、切り札となりそうな、新たな長所の発見があるかもしれません。

     

    D髪は女の命とか。

    平安の昔より、黒髪は女性の武器の一つ。当時の髪型のバリエーションは限られていたわけですが、平成の現在は、自分に似合うヘアスタイルが自由に選べます。

    ショートカットなら、コケティッシュな雰囲気、セミロングなら、振り向きざまのサラサラとした髪の感じや、耳にかける仕草でセクシーなうなじを見せたりと、髪から生み出されるモテ演出は多種多様です。

     

    桜の頃も過ぎ、新緑が美しい今日この頃。思い切ってヘアスタイルやメイクを変える等、魅せる「セルフプロデュース」に挑戦してみませんか?

     

    「髪をすく君の指先 春の風」