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《ヒモノ図書館員の恋愛強化書》同居相手はカレの幽霊!?『通学電車』

  • 2015年12月04日  猫元 わかば  



    電車で気になる男子を見つけたことはありますか?今回は通学途中の電車で見かける男子に片思いしている女の子のお話。しかも見ているだけだったカレと同居生活することに!?女子の胸キュンを詰め込んだ小説ですよ。
     
     
    今回はみゆさんの『通学電車〜君と僕の部屋〜』をご紹介したいと思います。
    こちらの作品、もともとは小説投稿サイトに投稿されていた、いわゆるケータイ小説です。
    500万人ものユーザーから支持された本作は文庫化を経て、実写映画化が決定。
    『通学電車』に加えて同シリーズの『通学途中』の2作品が2015年11月より公開されています。
     
    ケータイ小説といえば以前『恋空』が流行りましたが、思い返してみると私はきちんとケータイ小説を読んだことがありません。
    「せっかくだし読んでみるしかない!」と思いまして今回この『通学電車』を手に取ってみました。
    この小説は<朝起きたら大好きなカレが隣で寝ていた>というファンタジックかつ何ともおいしい展開でスタート。そしてタイプの違う2人のイケメン男子が登場します!
     
     
    ■『通学電車』あらすじ
     
    森下優名(ユウナ)は通学電車で見かける男子高生“ハル”に片思い中。
    ユウナの片思いを知る友だちから「声かけちゃいなよ」とからかわれながらも、ユウナは“ハル”を見ているだけで幸せでした。
    ある朝、目が覚めると隣で“ハル”が眠っていることに気が付きます。
    自分の部屋に片思いの相手が突然あらわれ、びっくりするユウナ。
    「どうしてここに居るの?」と聞くと「分からない」と 首をかしげる“ハル”。
    しかも“ハル”はユウナの部屋から出られないことが判明します。
    “ハル”のことが気になりつつも、ユウナが学校へ向かうと電車の中でいつものように“ハル”と出会います。
    「部屋から出られたの?」と声をかけると、ユウナは目の前の“ハル”から「あんたのことなんて、知らねえんだけど」といま初めて会ったような冷たい態度をとられてしまいます。
     
     
    ■幽霊?妄想?大好きなカレといきなり同居生活!
     
    ある日いきなり始まった、幽霊なのかお化けなのか分からない“ハル”こと春川彼方との奇妙な共同生活。
    いつも制服姿を電車の中から眺めるだけだったユウナのとなりに、白いスウェット姿という親しい相手しか見られないような姿のハルがいる。
    しかもユウナ以外には姿が見えない。
    つまり頼りにできるのはユウナだけなわけです。
    私ならここで薄暗い優越感を覚えて何かに目覚めてしまいそうですが、ユウナは私のように汚れていないので、純粋にハルのためにできることを探すのでした。
    自分の部屋にいる“ハル”と通学途中に会うハル。2人のギャップに戸惑いながらもユウナはハルへの想いを募らせていきます。
     
    ハルはちょっと口が悪くて、いじわるっぽくて、イケメンで、サッカーがめちゃめちゃ上手い。スキンシップも多め。
    中学生・高校生の女の子が好きそうな要素を「これでもか!」とつめこんだ男の子です。
    そのうえ辛い過去を背負っていて弱い部分もある。母性本能までくすぐってくるんですね〜。
    ユウナがちょっと他の男の話をすると不機嫌になったりして面倒くさい部分もあるのですが、そこがまた可愛いといいますか…。
     
    私とハルは一周り以上離れているからそう思うのかもしれませんが、同じ年だったら影のあるカッコイイ男子なんだろうなあ。
    それにしても、ちょっとSはいってるイジワルな男子って、なぜカッコよく見えてしまうのでしょうか…。
     
     
    ■正統派イケメンのクラスメイトが猛アプローチ
     
    もう1人、この作品にはイケメンな男子が登場します。
    ユウナのクラスメイト岡崎智明くんです。
    こちらはハルとは対照的に爽やかで優しい、正統派なイケメン。
    バスケ部のレギュラーで女の子のとりまきがいるぐらい校内でも人気があります。
    身長184センチ。完璧すぎる!
     
    彼もまた女子のツボを「これでもか!」と突いてくるキャラクターでございます。
    届かないところにある本をさっと取ってくれたり、とりまきの女の子から逃げるためにユウナに彼女のフリをしてもらって一緒に走って逃げたり…。
     
    ユウナが読んでいた本を見て、同じ作家の本を読むようになったとか「キミは『耳をすませば』の聖司くんか!」とツッコミを入れたくなるようないじらしい行動に出てみたり。
    そして「ハルはユウナのことが気になっている」と見抜いた岡崎は、嘘でもいいら付き合ってハルに嫉妬させよう、と提案します。
    これもまた少女マンガ的な鉄板シチュエーション!
    岡崎くんのアプローチに戸惑いつつも、ユウナはやっぱりハル一筋。
    最後に彼はちょっと暴走した行為に及んでしまいますが…彼、本当にユウナが大好きなのです。
    幸せになってほしいなあ、岡崎くん。
     
     
    ■痛いぐらいの青春恋愛ストーリー!
     
    出てくるキャラクターがみんな真剣に誰かを好きになっていて、そのせいで少しずつ歯車がズレていってしまう。
    取り乱した行動に出てしまうキャラクターもいるのですが、それも本気で相手のことを好きだからこそだと思うと、何とも切ないじゃないですか。
    良し悪しは別として、そんな思いっきり人を好きになれるのは素敵なことだと思いました。
     
    そこそこボリュームのある本ですが、とても読みやすいのでささっと最後まで読めてしまいます。
    なにより女子ならキュンとしてしまうシチュエーションがもりだくさんの1冊!
    最後は怒涛の展開ですが、しっかりハッピーエンドなのでご安心を。
    タイトルにならって通勤・通学途中の電車の中で読んでみてはいかがでしょうか。