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【ねむみの切り捨て御免】ないものねだりなオトナたち

  • 2014年04月15日  安眠亭 ねむみ  



    出会いがない、あるいは意中の人に振り向いてもらえない。告白をしても振られる。「そんな私って、どうせ良い所なんてないんだろうな。もう嫌だ」と自己嫌悪に陥る人。そんなに自分を悲観しなくてもいいだろ。お前にはお前なりの良いところがあるよ。それとも何だ?無い物ねだりをしているのか?

     

    ◆桜は自分がこんなにも美しいことを知っているのか?

    今年の春も見事に桜が咲き、それはそれはとても綺麗でしたね。桜などの四季折々の風情を体感する度に「日本に生まれてよかったな」と思います。私も含め、日本人なら誰しもがこの春の桜を見て「綺麗だなぁ」とため息を漏らしたことでしょう。もしくは、満開に咲き誇る桜の下で花見を楽しんだことでしょう。

    そんな桜ですが、桜自身としては「自分がこんなにも美しい花を咲かせ、人々を魅了しているということ」に気付いているのでしょうか?もちろん、木なんだからそんなことを思うはずがない、なんていう面白くもなんともないつまらない指摘はいりません。もしかすると、「なぜ人々は私を見上げては綺麗だと言ってくるのだろう」あるいは「どうして私をカメラに収めようとするのだろうか」という疑問を抱きながら、桜は花を咲かせていたのかもしれません。

    人間もそうではないでしょうか?自分では見えない・わからないものの、周りの人間には確かにわかる「美しい」部分があるのではないでしょうか?

     

    ◆私の友人のある一言

    メンヘラをこじらせ、数多くのセフレと体を重ねて自暴自棄になっていた頃がありました。その頃の私は、とにかく自分のことが大嫌いでした。「恋人でもない男とヤりまくってる私って本当汚い」と思いもしましたし、そんな汚い自分でも誰かに必要とされたいと思うがゆえに、夜ごと情事にふけりました。「誰にも必要とされない、愛されない、こんな自分には価値などない」と自分を否定していました。

    そんな私にも数は少ないものの、心の許せる友人がいましたし、今もずっと親交があります。かつては荒れていた私を時には律し、時には包み込んでくれるように優しく接してくれていました。そんな彼ら・彼女らと共有する時間はとても素晴らしいものです。しかし、「自分に価値がない」と自らを蔑ろにしていた私は、「どうしてこんなに良い人たちが私の友人でいてくれるのだろう」と時々思うのでした。

    「どうしてこんな私と仲良くしてくれるの?(メンヘラだし)」

    とある日突然聞きました。

    「え?一緒にいて楽しいし、それに◯◯な良いところがあるじゃん!」

    と友人はさも当然のようににこやかに言ってくれました。私は泣きました。

    その時私は思いました。私は自分のことが大嫌いだけど、でもそんな私を誰かが好いてくれているというのなら、その相手ごと私自身のことも好きになろう。そして、あなたが私にそう思ってくれていたように、私もあなた自身が知らないかもしれない、あなたの素敵な部分を愛したい、と。

     

    ◆無い物ねだりにならないで、自信を持って

    出会いが無かったり、出会いがあったとしても相手に振り向いてもらえない、あるいは告白をしたのに振られる。自分の気になる人にはもう既に好きな人がいた。なんていうことが続くとどうしても、「こんなに恋愛がうまくいかない自分は、魅力なんてないんだ。もうこんな自分は嫌だ」と自分を否定してしまいがちになります。しかし、そこで自分の価値や自分自身を否定するだけでは、何にもなりません。

    自己嫌悪・自己否定に走るときには、他人と自分とを比べるものです。かつての私を例に挙げるならば、「あの子も、あの子も…あの子にも彼氏がいるというのに、私ときたら…。やっぱり私には良い所なんてないんだ」といったところでしょうか。周りの人間の長所と自分を比べては、自分の至らなさに愕然とするんですね。自分の良さに目を向けず、他人のいいところばかりに気を取られ、それを羨ましがる…それって所詮は無い物ねだりですよ。無い物ねだりをする暇があるのならば、他人ではなく自分自身に目を向けて「自分のここが良いところだ!」と胸を張れるようになれよ。

    桜は春にしか咲きません。でも、あなた自身の良い所というのは、たぶん生きている限りずっと咲き続けることでしょう。生きていれば辛いことにもたくさん直面すると思います。自身を無くしそうなとき、自己嫌悪・自己否定に陥るとき、「もうダメだ」と挫けそうになる時…その数はきっと人の数だけあると思います。だけど、そんなときだからこそ悲観して自分を追い込むようなことはせずに、自分の良い所に自信を持って下さい。

     

    人間誰しも、自分自身の気に入らない、嫌いな部分というものを持っていることでしょう。しかし、それは誰かにとっては良いと思うところかもしれません。自分ではわからないかもしれませんが、あなたにはあなただけの良いところがあります。その良いところを見つけ出してくれる人と巡り会えるといいですね。