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【パッカー海未の恋愛放浪記】インドヨガにご注意@インド

  • 2014年12月23日  空山 海未  



    旅人なら誰もが惹かれる国、インド。世界第二位の人口を抱え、ニューデリーの空港に降り立った私の目に飛び込んできたのは、土地の広さに対して圧倒的に多すぎる人、車、バイク、そして、牛。猛烈な暑さにバテ気味の私が辿り着いたバラナシの宿で教えてもらったのは、怪しいインドヨガでした。

     

    *まさに「混沌」

    これが見たくてインドに来たと言っても過言ではない、ガンジス川。首都ニューデリーから、長時間インドの強烈な列車に揺られて、ヘロヘロになりながら辿り着いたのは、ガンジス川のほとりにあるバラナシという街でした。ニューデリーもバラナシも、やっぱり人も車も多く、道端には牛が寝転び、泥だらけの道で足を取られ、トゥクトゥクの運転技術はそこらへんのジェットコースターよりよっぽどスリル満点。旅に慣れてきたとはいえ、インドは別格でした。これほどまでに「混沌」という言葉が似合う場所を私は他に知りません。お目当てのガンジス川では、毎朝多くの人が沐浴をしに集まってきていました。牛も一緒に入っているし、その横で板に布を叩きつけながら川で洗濯をしているし、インド人の強さってもしかしてここからきているんじゃないかしら。

     

    *戸締りにはご用心

    長旅の疲れか、体調が優れなかったので、バラナシでは珍しくシングルの部屋に泊まりました。普段は旅費節約のためにもちろんドミトリーに宿泊しています。ホテルのフロントから部屋まで荷物を運んでくれた若い男性スタッフは、電気の付け方から水の出し方、テレビのスイッチまで全部説明してくれて、終わってもそのまま部屋でにこにこしています。チップが欲しいのかと財布を取り出すと、どうやらそうでもない模様。不思議に思ってそのまま荷物を放り出し、ひとやすみしようとベッドに腰掛けると、わたしの隣に座って、名前は?どこからきた?結婚してるか?と質問攻めが始まりました。早く休みたかった私は適当に答えて彼を追い出し、熱風しかでてこないエアコンを恨みながら眠りについたのでした。

    しばらく眠ったあと、宿のロビーで出会ったのは私と同世代の日本人の女の子でした。久々に出会った日本人だったこともあり、少し話して意気投合し、このあと一緒に出掛けることになりました。シャワーを浴びて準備が出来たら部屋に来てくれることになったので、わたしも出掛ける準備を済ませて、彼女が前を通ったら、私の部屋だと分かるように部屋のドアを少し開けておきました。わたしの部屋は3階だよ、と伝えたものの、部屋のドアに番号が書いていなかったからです。インドクオリティ!

     

    *これ本当にインドヨガ?

    開けてあったドアから、するりと入ってきたのは、日本人の女の子ではなくさっきのスタッフの男性でした。驚いた私は、別に困ったことはないから出て行ってください。と言ったものの、なぜかにこにこしながら「疲れてるでしょ?インドヨガを教えてあげる」と言うスタッフ。大きなお世話だと思いつつ、出掛ける準備も整って時間を持て余していたので、彼の言うとおり身体を動かしてみることにしました。もしかして本当にホテルとしてゲストを気遣うサービスなのかもしれない、なんて、ここが日本の常識は一切通用しないインドであることを私は忘れていたのです。

    こうやって腕を上げて、首をこっちに…と手取り足取り教えてもらったインドヨガ。本当に血液の流れは良くなったようで、頭もすっきりしてきました。インドヨガ、すごいなあと感心していたら、今までわたしの後ろから、腕や足を持って教えてくれていた彼が突然わたしの目の前に回りこみました。顔も近い、身体も近い。そこから、やたら密着してきたり、腰に手を回してきたりします。わたしの危機感レーダーがそれを感知しました。

    「これはインドヨガじゃないぞ」

     

    *セクハラ撃退!

    なんだか怖くなってきて、体勢を変えて離れようとするものの、こっちをほぐさなきゃとかなんとかいいながら、ひたすら密着してこようとする。もういい、じゅうぶん。と断る私を無視して、強引に触ってくる。スタッフだからと油断した自分が悪かったのです。興奮しているのか、息も荒く触り続けようとする、その手を払いのけ、友達とこれから出掛けるから出て行って!と強引に背中を押して部屋から追い出しました。最後のわずかな抵抗で、お尻を触られたのがムカムカして、ちょっと強めにその手をつねってやりました。そのあとに来てくれた日本人の女の子と一緒に夕食を食べに行って、ストレスをはらすようにして食べたインドカレー。味はおいしかったけれど、複雑な思い出の味になりました。