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【海未の恋愛放浪記】スポーツバーは出会いの場@タイ

  • 2015年02月03日  空山 海未  



    たまたま誘われてついていったスポーツバー。

    ワールドカップの熱気が充満するその空間で心地良いお酒の酔いとともにそのまま溶けていってしまいそうになりながら、目の前に現れた素敵な笑顔にどんどん引き込まれて。

    わたしの頬が赤かったのはお酒のせいだけじゃなくて、もしかして恋だったのかもしれません。

     

    ●ニホンジンデスカ??

    旅人の聖地と呼ばれるカオサンロードにわたしが辿り着いたのは、ちょうど世界中が熱狂するワールドカップの時期でした。ずっと来たかったその場所は、一層毎晩盛り上がっていました。一晩中音楽も歓声も止むことなく、東南アジア独特の熱気は暑さを増していました。泊まっていたカオサンロードの安宿からふらりと外に出て、屋台のパッタイを眺めながら、今日の夜ご飯を考えていたら、突然話しかけてきたのはコロンビア人のお兄さん。

    「ニホンジンデスカ?」

    突然の日本語に驚いて見上げると、白い歯が眩しいお兄さんがわたしを見下ろしてにっこり微笑んでいました。数年前まで日本の自動車メーカーで働いていたというそのお兄さんの名前はジョン。夜ご飯まだなら一緒に食べに行こうよ!と誘ってくれたので、ジョンとその友人とわたしは3人で近くのスポーツバーへ。本当なら、自分一人でいるときにあまりお酒のある場所へのお誘いは乗らないのですが、なぜかジョンの笑顔がとても悪いことをするような人には思えず、ただの直感で一緒に行くことを決めました。こういう時の直感が、たいていの場合、外れない…はず。

     

    ●国際サッカー観戦

    もちろんワールドカップの時期なのでスポーツバーの中は大盛り上がり。世界各国から集まった旅行者が、みんなテレビの前でビール片手にサッカー観戦していました。日本でスポーツバーに行ったことがなかったわたしは、興味津々でまわりをキョロキョロ。後ろからふと聞こえてきた日本語に振り向くと、女の子が2人。どうやら日本人のようで、かなえさんとみなこさんというお姉さん。そして隣にはジョン。日本人を見つけるセンスに脱帽しながら、そのままみんなで楽しくお酒を飲みました。そこにさらにフランス人カップルも合流して、国際サッカー観戦!スポーツは国境を超えるみたいです。どちらかのチームが攻めるたびにバーの中で、各国の言葉で歓声が飛び交います。今まで全く知らなかった人たちと、気がついたらジョンを通じて友達になっていました。スポーツバーにこんなにたくさんの出会いがあるなんて。

     

    ●一瞬のドキドキ

    いい感じにお酒もまわってきたところで、サッカーも盛り上がる。バーの中の熱気のせいか、ついつい冷たいビールを飲み過ぎて、ぼんやりテレビを見つめていたわたしの隣にするりとジョンが座りました。日本語が通じるので楽しくて、ついつい自分のことを話しすぎてしまいました。ジョンの家族はコロンビアに住んでいて、あまり裕福な家庭ではないこと。コロンビアの国のこと。どうして今お互いがここに辿り着いたのか。1時間以上は話し込んでいたでしょうか。そんな話の節々から感じる、ジョンの真面目だけれど、明るくて前向きに物事を考える性格に自分がどんどん引き込まれていくのがわかりました。日本のことが大好きだ、日本人のことも大好きだ!って言ってくれるジョンの笑顔はとっても素敵でした。今日出会ったばかりなのに、こんなに人を惹きつけるのはきっと、ジョンの人柄のおかげなんだろうな、と思いました。

     

    ●明日も会える?

    「明日も会える?」

    突然ジョンの顔が近づいてきて、耳元でささやかれました。ドキッとして顔をあげると、そこに続いた言葉は

    「みなこさん誘ってほしいんだけど。」

    残念ながら彼の目線の先にいたのは確かに、同じ日本人でも、わたしではなかったみたいです。大人っぽいお姉さんが好きと言っていたから、なんとなく気がついてはいたけどね!それでもわたしと楽しそうに話してくれるから、ちょっとだけドキドキして損した!自分で誘いなよ…と言いたい気持ちを必死で抑えながら、みなこさんを誘いに行くわたし。涙目なんかじゃありませんよ、お酒のせい。結局次の日にジョン、みなこさん、かなえさん、そしてわたしの4人で夕食を一緒に食べに行き、わざとかなえさんに耳打ちして体調悪いフリをして抜けだしました。宿に帰っても本当は、二人のことが気になってずっとそわそわしていました。ジョンはわたしのお墨付きだから、上手く行ってくれますように、なんて素直に願えるほど、わたしはまだ大人じゃなかったみたいです。