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ドクター蘭の恋愛コラム「濡れるってどういうこと?」

  • 2014年10月14日  ドクター 蘭  



    恋する男女にセックスは欠かせないもの。
    けれど、セックス時「濡れない」悩みを抱いている女性も意外と多いもの。今回は医学的観点から「濡れること」についてレクチャーをしてみるわ。
     
     
    女性の快感のバロメーター。「濡れる」ことのできない人急増中
     
    女性は性的な快感を抱くと、自然とアソコが濡れてくるもの。
    けれど、その一方で男性の身勝手で、十分に濡れないままで性交に及び、膣やその周辺が傷ついたり、感じてはいるのだけどアソコが濡れにくいといった悩みを持つ女性が多いの。
    実際に私のクリニックにも、「濡れない」と相談にくる患者さんが結構いるのよ。
    「濡れる」というのは、膣内の粘液分泌(通称、愛液とも呼ばれているわ)によるもの。この分泌液の量は閉経前後に激減することのほか、精神的な理由によっても分泌が左右されるものなの。
    まずは、膣の分泌液(以下、愛液)について詳しく説明するわね。
     
     
    愛液の正体は3種類
     
    性的な快感を感じると、アソコがしっとりと濡れてくるわよね。その液体が通称愛液(膣分泌液)よ。
    愛液は3種類の膣の分泌液から構成されているの。それぞれの分泌液の特徴は以下の通りよ。
     
    1 血しょう
    膣分泌液の大半を占める血しょう。これは、血液中の液体成分のことよ。
    性的な快感によって、興奮状態となると、交感神経が活発化し、膣内の毛細血管が充血し、血しょうが染みだしてくるの。
    血しょうの成分は汗と同じ。無味無臭でさらさらとした液体よ。
     
    2バルトリン腺液
    バルトリン腺は、膣の入り口の両斜め下(時計でいえば5時と7時の位置)にあり、触れてもその位置を確認することは難しいの。そのバルトリン腺から出る粘液は、性刺激を受けると分泌が促進するため、よく愛液の代表として取り上げられることが多いわね。でも、実は膣分泌液の中で最も分泌量が少ないのよ。
    バルトリン腺液には、殺菌作用があり、性交による細菌感染からデリケートな膣内や子宮を守る重要な役目をもっているの。
     
    3子宮頸管粘液
    子宮の入口から分泌されるネバネバした液体よ。アルカリ性で糖質を多く含んでいることが特徴ね。
     
    この3種類が膣分泌液の正体。血しょうが8割、あとの2割が子宮頸管粘液、バルトリ腺液で構成されているの。
    次に、この3種類の膣分泌液が織りなす驚くべき効果についてご紹介するわね。
     
     
    「濡れる」= 生殖のため大切な役割をもっている
     
    セックスの本来の目的は「生殖活動」よね。
    子孫を残すために、女のからだは多くの精子を子宮へと送りこもうとする働きをもっているの。
    それが愛液の大切な役割となっているのよ。
    セックスの流れから愛液の分泌の流れをみていくわね。
    愛液の分泌は、前戯から全てがはじまるの。
    まず、最初にパートナーに唇など敏感な場所を愛撫され、性的な快感が高まることで愛液のひとつ、「血しょう」の分泌が加速。
    そして、性交の刺激により全ての愛液の分泌が加速。
    それによって、性交の摩擦から膣内を保護し、バルトリン腺液の殺菌作用で大切な子宮を守るの。
    射精後は、膣の中に入った精子が、卵子を求めて卵管まで長い旅をスタート。このとき、膣が乾いた状態だと精子は卵管に泳ぎ着くことができないの。
    愛液があるからこそ精子は無事に受精できるというわけなのよ。
    さらに子宮頸管粘液は、精子の生命維持に役立っているのよ。通常、膣内は酸性。でも精子は酸性では生き延びられないのよね。
    そこで、子宮頸管液の出番。子宮頸管液は膣内をアルカリ性に変化させて膣内を中和し、精子が無事卵子に辿り着くためのサポートするのよ。
    このことからも、女性がセックスで濡れるのは、子孫繁栄のためといえるのよ。
     
     
    「濡れる」ために必要なのは、思い込み!?
     
    次に、「私はなぜ濡れないの?」というお悩みについてお答えするわ。
    濡れない原因を医師の立場から推測すると「不感症」が考えられるわね。
    この不感症には精神的な原因が大半を占めているといってもいいわ。
    過去の恋愛の痛手や、はたまた恋愛とは全く関係ないけれど、大きなストレスを抱えているケースが原因になることも多いわ。
    そして、「濡れない」もうひとつの理由として、女性ホルモンの急激な減少があげられるわね。
    特に閉経前後は女性ホルモンの量が極端に減ってしまうことにより、「いままでよりも濡れにくくなった」と感じる女性も多いわ。
    今回は「濡れない」原因のひとつである精神的な問題をクリアする方法を伝授するわね。
     
    女性の性的快感は波のように繰り返し訪れるものなの。そんななかで、愛液が分泌し始めるのは、
     
    「一番最初に性的な興奮を感じた時」
     
    すなわち前戯に入る時。
    彼から抱きしめられたり、キスをされると一気に脳内から快感物質であるドーパミンとβエンドルフィンが分泌、それによって愛液分泌がスタートするの。
    そして愛液の分泌は、セックスの間、快感の波に乗り、くり返し分泌されていくものなの。だからセックスの最初の段階で波に乗らなければ、じゅうぶんに濡れることはできないのよ。
    いざセックスをしようとしたときに、全くムードがなかったり、彼の言動にカチンときたりしてセックスを楽しめなかったという経験はない?
    セックスで濡れるために大切なのは、セックスに没頭できるムード=思い込みが大切なの。
    つまり「私、今とってもいやらしいことしてる…」
    と思い込むで、心とからだがリンク。それによって、つよい快感を感じるものなのよ。
    心からセックスを楽しもうという気持ちこそが「濡れる」体になるための第一歩よ。
     
    一方、暴行の経験など、精神的に重大な傷を抱えている人には、まず心療内科でのカウンセリングをおすすめするわ。精神的問題をクリアした上で、彼とセックスに集中できるシチュエーションを作ってみて。焦りは禁物。ゆっくり問題解決を解決していくことが大切よ。