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ドクター蘭の恋愛コラム「STD(性感染症)って何?」

  • 2014年11月11日  ドクター 蘭  



    STD(性感染症)なんて他人ごとだと思ってない?それは大きな間違い。冬になると風邪を引きやすくなるのと同じで、セックス経験者なら誰でもSTDにかかるリスクを持っているのよ。
     
     
    STDの怖さとは
     
    複数のセックス相手がいる場合、また自分は潔癖でも彼氏や夫が知らない内に浮気や風俗通いをしていた場合、STDのリスクはグッと高まるものよ。
    でも、いくらパートナーが1人でもSTDの可能性はゼロではないの。
    性病の本当の怖さは、誰でもかかりうる病気なのに「私は大丈夫」と過信しやすく、ひどい状態になってはじめてことの重大さに気付くということ。
    とくに婦人科の診察は恥ずかしい…という乙女心も大きく影響しているわね。
    けれど、STDの中には治療に時間がかかるもの、再発しやすいものも多くて、最悪の場合は妊娠・出産にも影響をおよぼしかねないの!
     
     
    STDってどんなものがあるの?
     
    では、STDにはどんなものがあるのか、具体的に見ていきましょう。
     
    ・クラミジア
    性病のなかで最も感染者数が多く、特に10〜20代と若い世代に多く問題になっているのが「クラミジア」。
    症状は、排尿時にがしみる、おりものが増えるなど最初は病気に気が付かないことも多いの。
    けれど症状が進行すると、炎症が子宮内膜から卵管まで広がり、強い腹痛がでてきます。
    ひどくなると、肝臓や骨盤まで炎症が広がることもあるのよ。
    それに、オーラルセックスで、口の中にクラミジアが感染する可能性もあるわ。
    一旦クラミジアにかかるとHIVの感染確率が5倍近くになるというデータもあるわ。
     
    ・GH(性器ヘルペス)
    セックスなどの肌と肌の接触で感染するGH。感染して4〜10日経った後に症状が出始めるのが特徴よ。
    最初はデリケートゾーンの痛痒さや水ぶくれができ、それがつぶれてデリケートゾーン全体がただれたようになるの。
    特に女性はおしっこができないほどの痛みがでて、悪化すれば、デリケートゾーンだけじゃなく膀胱や子宮にも炎症が広がり、不妊の原因や、もし妊娠していたら、お腹の赤ちゃんにもうつってしまう可能性もあるの。
    そのため、デリケートゾーンに痛痒さや水ぶくれがみられたら、すぐに婦人科に受診して!きちんと治療すれば1週間くらいで完治できるわ。
    けれど、治ったからといって安心しないでね。GHは再発しやすい病気。疲れやストレスが原因になって再発を引き起こすことも多いから、日頃から心と体の休息を心がけることが大切ね。
     
    ・膣トリコモナス
    トリコモナス原虫という小さな虫が感染するトリコモナス。おりものが濃い黄色になったり、泡状になって臭いがきつくなるのが特徴よ。あまりの臭いにセックス時に相手から「何か変だよ」といわれ初めて気付く場合も。
    膣にかゆみや痛みを感じるのが主な症状だけど、あまり症状がないまま炎症に至るケースも半数近くあり、再発率も高い厄介な病気。早産になりやすい病気でもあるの。
     
    ・子宮頸がん〜ヒトパピローマウイルス(HPV)
    子宮頸がんはセックスによってHPVというウイルスが子宮内に感染する病気。
    HPVの種類は約30もあって、ほとんどが無害のものなの。でもその中で数種類だけが子宮頸がんのリスクを持っているのよね。
    それに、もしHPVに感染していたとしても、多くの場合は免疫力によって体内から排除されていくの。
    だからといって安心してはダメよ。万一、子宮頸がんが発症してしまったら手術や化学療法など、大掛かりな治療が必要になるだけじゃなく、命の危険にもかかってくる怖い病気なの。定期的に子宮頸がん健診を受け、HPVの感染を早期に発見することが大切よ。
     
    上に書いた病気の他にも、梅毒、カンジダ膣炎からB型肝炎、毛じらみまでSTDは多くの種類があるもの。もしデリケートゾーンに違和感を感じたら、恥ずかしくてもすぐに婦人科へ!これが鉄則よ。
     
     
    ドクター蘭的、STD予防法
     
    ここまでSTDの危険性について詳しくお話ししたけど、「セックスって危険がいっぱいなのね…」なんて思ってない?それはちょっと違うかも。
    しっかりと予防対策をとっていればSTDに感染するリスクはごくわずか。これから挙げる予防ポイントをしっかりと守って、自分の身体を守るセックスをしてほしいわね。
     
    ・コンドームは必須!
    避妊の意味もさることながら、感染病の予防にも効果的なコンドーム。特に妊娠中のセックスは「避妊の必要がないからそのままで…」という人も多いけれど、妊娠中は免疫力が低下しているからSTDのリスクが高いの!妊娠中のセックスにもコンドームは必須よ。
     
    ・オーラルプレイはキスだけ
    性器に愛撫をするなどのオーラルプレイはSTD感染の原因になりやすいの。口の粘膜はキズがつきやすくて、性器にひそむ病原菌やウィルスが感染しやすいのよ。気分が盛り上がってもオーラルプレイはマウスtoマウスまででとどめておいて。
     
    ・もしSTDかも?と思ったら、簡易検査よりも婦人科へ!
    最近では自宅で簡単にできる性病検査キットもあるわよね。
    けれど、医師の立場から言わせてもらうと、自宅から検体を郵送し、検査結果をWEB上でみるシステムには時間がかかりすぎ!
    検査結果を待つ間に症状が進行してしまいかねないわ…。それに検査はただ結果がわかるだけ。治療には必ず受診が必要なのよ。もしデリケートゾーンに心配な点があるなら、真っ先に婦人科に受診してね。早期治療が早期完治への近道よ。
     
    パートナーとのスキンシップの前に
     
    セックスは愛する人との最高のスキンシップ法。でも、どちらかにSTDの危険が潜んでいたら、お互いに病原菌やウイルスのうつしあいを繰り返す結果になってしまうわ。STDの治療はパートナーと二人三脚でおこなうこと。自分の体以上に相手の身体を労わることがSTDの治療、予防にとても大切といえるわ。