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<美愛の国際恋愛 et cetera>甘いマスクのフランス人との出会い…後編

  • 2014年09月30日  小波 美愛  



    列車の中で見かけた甘いマスクのフランス人男性。それはそれはハンサムで、美愛には雲の上の様な存在だと思っていました。それが彼の座席は美愛の隣で、美愛に興味を示してくれたのです。列車が到着駅のパリに着こうという少し前に、二人は携帯の画面を使って会話を始めました。二人の恋の行方はどうなったのでしょうか?

     

    【列車がパリに到着すると…】

    彼に声をかけられ、美愛の心臓はドキドキしていました。フランス人男性との恋愛経験がなかった訳ではないですが、彼の様な魅力的な男性との出会いはほとんどなかったからです。

    彼と携帯画面を使っての会話がはずんでいる時に、残念ながら列車はパリに到着してしまいました。到着したのは23時を過ぎ。乗客たちは少しでも早く家に帰ろうと、すごい勢いで列車を降りていきます。そんな彼らに圧倒されている私を、彼はぐいとひっぱり空いている座席に引き寄せました。

    列車はパリが終点の駅だったので、暫くは出発する気配はありません。空いている座席に私を引き寄せた彼は私にキスを迫ってきました。彼は顔だけでなく行動までロマンチック。そんな彼にメロメロになってしまった私は、何のためらいもなく彼の誘いに応じてしまいました。

     

    【甘いマスクの彼との熱い抱擁の後は…】

    彼のことは名前とどこに住んでいるのか、今から両親のところに行くくらいしか知りません。そんな彼の誘いに応じてしまったのは、まさに彼が甘いマスクをしているからこそです。彼とのキスに私の身体を熱くなります。こんなに熱いキスはなかなかありません。

    彼との甘い一時に酔いながらも、列車が発車してしまっては大変だと思い、私は彼を列車の外にひっぱり出しました。降りたホームにはほとんど人が残っていませんでした。私たちの抱擁は列車の外でも続きました。彼からの愛撫に身体中が燃え上がるのです。でも、私には理性が残っていました。列車のホームの時計が目に入り、もう真夜中に近いことが分かりました。あまりにも遅くなると、パリの郊外にある私のアパートに帰れなくなってしまいます。彼にもう家に帰ることを伝えました。

    熱くなっていたのは私だけではありませんでした。彼も同じ様に感じでいたのです。私のキスに彼の身体も熱くなり、私への性欲が抑えられないようでした。彼はしきりに私のアパートに来たいとせがんできます。彼と同じように感じでいた美愛ですが、初対面の男性と身体の関係を持ったことがなく、それはいけないことであると教えられてきた美愛の答えは「ノー」と決まっていました。

     

    【彼との再会を夢みて…】

    彼からの熱い愛撫を受けて身体中が熱くなる美愛。彼と一夜を過ごしたいという思いに駆られながらも、厳格な家庭で育ったためか、彼に別れを告げてしまったのです。別れを告げたとは言っても、また必ず会おうと約束して、私たちは電話番号を交換しました。

    誰もいないアパートに戻ると、彼の様な魅力的な男性は滅多にいないと思い、彼の誘いにオーケーをしなかったことを後悔しました。よく考えれば、パリに住んでいる私がどうやって南仏のカンヌに住んでいる彼に会えるというのでしょう?その晩はメソメソと泣いていました。

    そして、彼が私の心につけた火はなかなか消えませんでした。彼のことはよく知らないのに、彼に再会したいという思いでいっぱいなのです。それに彼とキスした時に感じた身体中に漲った熱い感覚が美愛の身体に残っていました。美愛の心だけでなく、美愛の身体も彼のことを強く求めていたのです。

    そうは言っても男性に自分からアタックしたことがほとんどない美愛。彼に電話することができず、彼からの連絡を待つばかりでした。しかし、彼からの電話はすぐにきました。嬉しいことに、彼も私に会いたがっている様子。ただ彼が泊まっている両親の家はパリから遠いらしく、パリに次にいつ来れるかも分からないというのです。

     

    二人の再会が難しいことに加え、もう1つ問題がありました。それは美愛のフランス語が流暢でなかったこと。彼と出会ったのは美愛がパリに着いて間もない頃。特に電話での会話が大の苦手でした。彼と電話で話していても、彼が言っていることは半分くらいしか分かりません。そして私の発音が悪いために、彼も私の言っていることが半分くらいしか伝わらないのです。

    ある時、彼が電話で少しエッチなことを囁き始めました。彼の声音やところどころ分かる単語から彼がエッチなことを話したがっていると分かるのですが、普通の会話以上にその分野のフランス語はチンプンカンプン。美愛は彼からのエッチな会話に応じることができませんでした。

    彼と私が離れてすぎていて、さらに私のフランス語がたどたどしかったために、美愛はせっかく出会えたとびきりのフランス人男性と、結局再会することができませんでした。正直なところ、彼に初めて会った時に彼の誘いに応じていれば良かったと、今でも後悔が残っています。

    美愛が出会った甘いマスクのフランス人は、外見だけが素晴らしいわけではありませんでした。たとえキスだけでも美愛を燃え上がらせてくれたのです。彼との再会は果たせませんでしたが、彼は美愛に映画のシーンの様なとびきりの時間をくれ、今でもその時のことは大切な思い出として美愛の心に残っています。